「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

060.きつく注意するとふざけます

なーちゃんさんからの相談 4歳7ヶ月の男の子

4歳7ヶ月の男の子、私、夫の3人家族です。きつく注意されるとふざけてしまうのがとても気になります。例えば静かにしなくてはいけない場所で騒いだり、危険なことをしたりした時、私や夫がきつく注意しても、本人はヘラヘラ声をたてて笑ったり適当に返事をして、その場をごまかそうとするのです。

息子はどちらかというと慎重な性格で、人懐っこいのですが、一方でとても恥ずかしがり屋です。またこの年齢特有なのかもしれませんが、失敗や負けることをとても嫌がります。そういう性格だから、しかられることを回避しようとして笑ってごまかすような態度にでてしまうのかな、とも考えましたが…。

息子になんで笑うのか聞くと、自然と笑ってしまう、我慢できない、とのことです。私としては、こちらが真剣にしかっているのにそんな態度だとやはり腹がたって、「しかる」から「怒る」になってしまいがちだし、将来もこうだとすると学校の先生など他の大人との関係も保てないのでは、と危惧してしまいます。

息子が笑ってしまう理由や対処法などアドバイス頂けましたら、と思い投稿しました。よろしくお願い致します。

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ぴっかりさんからのアドバイス

きっと、“しかられ下手”なお子さんなのでしょうね。しかられ下手は、繊細な心をもっている子どもに多いのです。しかられることによって心が傷ついてしまう不安を、人より強く感じるので、自分なりの方法で心を守ろうとします。『笑ってごまかす』という行動も、そういったガードの1つなのでしょう。

“自分の非を認めようとせず、意地を張って言い返す”“素直にゴメンナサイが言えない”といった行動も、自分に自信がない子や、不安を抱えやすい子どもに多いのです。ご相談のお子さんの『恥ずかしがり屋』『失敗や負けることを嫌がる』『慎重な性格』という面も、根っこは同じなのではないでしょうか。

『自然と笑ってしまう。我慢できない』というお子さんの言葉は、とても正直な気持ちだと思います。 “笑う”という心理的なガードが、心を守ろうとする無意識の働きなので、自分ではコントロールできないのでしょうね。

こんなふうに、自分の心の動きを、隠さずにママに教えてくれるのは、親子関係の基盤がしっかりしているからこそ。そのことには、自信をもってくださいね。とはいえ、一方では、いけないことはいけないと教えなくてはなりません。だとすると、どんなふうに接するのがいいのでしょうか。

実はこういうタイプの子どもは、自分の気持ちをおおらかに表現するのが苦手な面があります。ここぞという時に、気持ちを表現しようとせずにため込んでしまうので、変な時に、ため込んだ気持ちが吹き出てしまう傾向があるのです。

『静かにしなくてはいけない場所で騒ぐ』『危険なことをする』といったことも、ため込んでしまった自分自身の気持ちに振り回されてしまうので、自分ではコントロールできず、ついそういう行動をとってしまうのかもしれません。

気軽にふざけたり、騒いだりしてよいような場面で、逆に引いてしまうようなことはありませんか?親子でキャッキャッと盛り上がれるような、じゃれ合い遊びを増やしていくと、気持ちが発散されるので、逆に、静かにすべき所で落ち着きやすくなるはずですよ。

小さなスリルを感じて、「キャ〜、こわい!」と大騒ぎするのも、子どもの気持ちの発散にとっては必要なこと。ちょっと高いところから、ママの腕の中に向かってジャンプしたり、パパに肩車や逆さ吊り(?)など、ちょっと乱暴めのスリルいっぱいの遊びをやってもらったり。こんな遊びで、キャ〜キャ〜と十分発散できれば、限度を超えた危険な行動も減ってくるはずです。

どちらかというと、甘え下手な面もあるかもしれませんね。ママから誘ってあげて、抱っこ遊びや「赤ちゃんごっこ」をしてあげていると、安心感や信頼感が育ち、自分の弱みをさらす(自分の非を認める)勇気も、だんだんに出てくるはずですよ。

いけないことをした時は、もちろん注意していいのです。でも一方で、こんな“発散遊び” “甘えっ子遊び”も、ぜひやってあげてくださいね。

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