「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

079.お友達が一緒に遊んでくれないようです

ひよこままさんからの相談 4歳10ヶ月の女の子

幼稚園年少の娘が、対人関係で悩んでいるようです。友達に「遊ぼう」と誘っても断られることが多く、園庭の片隅で1人で遊んでいるようなんです。その原因は、過去に、砂場でお友達が作ったお山を踏みつぶしたことのようです。

担任の先生に相談したところ、「そのようなトラブルは年少児には日常茶飯時だし、孤立しているというよりは、むしろ積極的にお友達と遊んでいるので心配ない」と言われました。しかし、娘はお友達の反応を気にしているようで、「寂しい気持ちがする」と私に打ち明けています。

入園前は誰とでも遊ぶ娘でしたが、成長するにしたがって、次第に対人関係において不器用になってきているように思います。成長の過程で誰もが通る道だとは思いますが、娘にどのようなアドバイスをしてあげればよいのでしょうか。家族構成は父、母、弟(2歳)の4人家族です。

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ぴっかりさんからのアドバイス

先生と子ども、どちらが正しい?

これぐらいの年齢の子どもは、互いにとても許容的です。少々のトラブルがあってもすぐに忘れてしまい、仲良く遊ぶようになるもの。よほどひどい意地悪を繰り返したような場合は別として、 “小さなあやまち”ぐらいで仲間に入れてもらえなくなるなんて、ちょっと考えにくい気がします。ですから、『孤立しているというよりは、むしろ積極的にお友達と遊んでいる』という先生の言葉は信じてよいのではないでしょうか。

でも、お子さんがウソを言っているわけでもなさそうですね。たとえば、下に赤ちゃんが生まれ、自分もちょっぴりママに甘えたくなったような時、「幼稚園で○○ちゃんにいじめられた」という、事実とは違う訴えをする子どもがいます。ストレートにママに甘えるのは、ちょっと恥ずかしい。でもヨシヨシしてもらいたい。そんな葛藤の末の、やむにやまれぬ気持ちが、「いじめられた」という言葉になってしまうことがあるのです。

成長の節目に出てくる不安

また特に理由はなくても、子どもの心の成長の節目には、漠然とした不安や孤立感が表れやすくなります。いわば、“新しい自分”になっていくために、“今までの自分”とお別れしなければならない寂しさです。『次第に対人関係において不器用になってきている』というのも、成長の節目だからでしょう。自分というものを意識し始め、今までとは1歩進んだ人との関わり方を模索し始めたのですね。そんな時期は、たとえ友だちと元気に遊んでいても、『園庭の片隅で1人で遊んでいる』とでも表現したくなるような、微妙な寂しさを感じてしまうものです。

お母さんは後方基地に

こんな成長の節目は、子ども自身の試行錯誤によって乗り越えていかなければなりません。親がやってあげられる最大の援助は、後方に控えていて、慰めを求めてきたら、受けとめてあげること。『寂しい気持ちがする』と訴えてきたなら抱きしめて、ヨシヨシしてあげるとよいのではないでしょうか。あとは、お子さんの成長力を信じて見守っていてあげていれば、やがて自分自身の力で成長の節目を乗り越えていってくれるはずですよ。

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