「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

082.「いや」と言えないのは過保護に育てたからでしょうか?

ヒロママさんからの相談 6歳4ヶ月の男の子

今年小学1年生になった息子が、昨日ふでばこを隠されたようです。帰りには返してくれたようですが、3日も続いているそうです。担任の先生に電話したところ、「ふざけた延長ではないか。いじめなどをするタイプの子ではない」と言われました。保育園の頃から仲間の輪に入っていけない子だったので、今後が心配です。

本人には、いやなら「いや」と言えるようになってほしいのですが、自信がなさそうです。今はまだ、「学校がいやだ」などとは言っていません。小さく生まれ病気がちだったために、私が過保護に育ててしまったからなのかと私自身もすっかり自信がなくなってしまいました。こういうことが起きた場合、どう対処すればいいのでしょうか。

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ぴっかりさんからのアドバイス

過保護になって当たり前

『小さく生まれ病気がちだった』というお子さん。きっとママは、心配な気持ちいっぱいで子育てをしてこられたのでしょうね。小学校に上がるときも、いろいろ不安があったことでしょう。そして今回の事件。とてもショックだったことでしょう。

でも病気がちの子どもに、たくさん手をかける必要があるのはしかたがないこと。ママの育て方はちっとも間違っていなかったと思います。ただ心配でいっぱいの子育てが続くと、どうしても、“責める気持ち”が生まれやすくなりますね。

“責める気持ち”は、それがわが子に向けられてしまう場合と、自分自身に向かう場合とがあります。ご相談のママの場合は、後者のようですね。でもお子さんはきっと大丈夫!自信を持ってくださいね。

自信を持たせるには

自己主張ができないで、つい引っ込み思案になってしまう子どもは、自分に自信が持てないでいるのでしょう。でも自信のなさをなんとかしてやろうと、親の方があんまりジタバタしてしまうと、逆効果になってしまうことがあります。それは、「自信の持てないボクは、ダメな子だ…」と子どもが誤解してしまうときです。

「イヤと言えなくても、ちっともダメな子じゃないよ」「言い返せないのは、悔しいねえ」と共感してもらえたら、「ママはボクの味方だ」とお子さんはホッとして、かえって自信が出てくることでしょう。時間はかかるかもしれないけれど、必ずお子さんは、自分自身の力で難局を乗り越えていってくれるはずですよ。

グチが言える子は、元気を取り戻しやすい

ママが心配しながら子育てをしてきた場合、子どもはママに心配をかけまいと、あまりグチを言わなくなる傾向があります。そうなると、不安や悲しみの感情を抱え込んでしまい、かえって元気が出にくくなってしまうのです。だから相談のお子さんのように、「ふでばこを隠された」と言えるほうが安心なのです。

もっと表現力が伸びてくると、「学校はイヤだ!」なんてダダをこねることが出てくるかもしれません。でも、友達にいやと言えない子どもは、まずはママを相手に気持ちをぶつける練習をするもの。だから、「本格的に自己主張のトレーニングを始めたのだわ」と思って、安心してくださいね。

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