「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

083.戦いごっこがエスカレートしてきて心配です

りんごさんからの相談 4歳10ヶ月の男の子

もうすぐ5歳の男の子です。お友達と戦いごっこばかりしています。はじめは遊び(コミュニケーション?)のような感じで楽しそうに戦っているのですが、だんだんエスカレートしてお互い本気になってしまうので困っています。うちの子は体も大きいほうで力も強いので、相手の子を投げ飛ばしたり、反対にやられて泣いたりもします。

見ている私の方が怖くなって止めようとするのですが、子供たちは本気になって顔色も変わって、やめようとしません。年下の子や同じ年の子には手加減するのですが、年上の子には本気になってしまいます。男の子に戦いごっこは必要なのでしょうか?子供たちはお互い、次の日はケロっとしてまた戦いごっこをしているのですが、「いつかだれかが大怪我をするのでは…」ととても心配です。これくらいの年の男の子に「本気になるな!」と言っても無理なのでしょうか?

家族構成は主人(休みの日は子供と戦いごっこをします)と私と娘(6歳3ヶ月)と本人(4歳10ヶ月)です。アドバイス、よろしくお願い致します。

  • このエントリーをYahoo!ブックマークに追加
  • はてなブックマークに登録はてなブックマークに登録
  • Buzzurlにブックマーク
  • [clip!]
ぴっかりさんからのアドバイス

じゃれあい遊びとしての“戦いごっこ”

うちの近くに小さな公園があり、時々「てめ〜、ふざけんなよ〜!」と言い争う子どもの声が聞こえてきたりします。でも、すぐに静かになるところを見ると、ケンカというより単なるじゃれあいなのでしょう。

親としては、いつもお友達と仲よく遊んでほしいもの。でも、じゃれあいや小競り合いを通して、子どもは“自分の考えを主張すること”と “相手の意見に合わせること”とのバランスを身につけていきます。ときには失敗しながら、試行錯誤の中で人との距離のとり方を学んでいくのです。

男の子の戦いごっこも、この延長なのではないでしょうか。「小さなケンカの中で、子どもは力の加減を覚えていく。青少年の間で、一線を越えたような暴力事件が増えてきたのは、最近の子どもがケンカの仕方を知らないまま大きくなるからだ」という意見がありますが、そういう面もあるかもしれません。

もっとも、子どもにも個性の違いがあり、「ケンカをしない子はダメだ」というのは言い過ぎだと思います。男の子でも戦いごっこではなく、兄弟げんかや親に対するダダこねという形で、自己主張と自己抑制のバランスを学んでいくタイプの子どももいますから。

戦いごっこでも事情の異なる場合

ただ、同じ戦いごっこでも事情の異なる場合があります。例えば、いつも年下の子を標的にする、一方的な攻撃行動ばかりする、親に対してダダこねをしないといった傾向があるような時です。

このような場合は、戦いごっこのように見えても、実は「親にぶつけられない気持ちを、友達に八つ当たりしているだけ」ということがあります。そのような場合は、親に対して甘え上手・ダダこね上手になってくると、行動が落ち着いてくるはずです(ご相談のケースは、それには当てはまらないようですが)。

大人同士の関係の難しさ

ただ、昔と違って今はママどうしの関係が難しい時代ですね。 “おたがいさま”という関係が当たり前だったような社会では、「子どものケンカに口は出さない」という原則を守っていれば良かったのですが。

いくら、子どもの成長に必要と思われても、親の心に負担がかかりすぎるような場合は、ストップをかけてもいいのではないでしょうか。親がストレスでいっぱいになってしまっては、かえって子どもの成長にも良くないですから。ときには親の都合を優先させることがあってもよいのでは、と思います。

ぴっかりさんのすくすく道場の最新号がいち早く読める!
メールアドレス 規約に同意して
トラックバック

トラックバックはまだありません。

この記事に対するTrackBackのURL
コメント
  • コメントはまだありません。
name
E-mail
URL
画像のアルファベット
comment