「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

086.習い事を続けるように、子供にどう伝えればいいでしょうか

はやママさんからの相談 4歳3ヶ月の男の子

今年の4月に年中になります。そろそろ習い事でも、と手始めにサッカースクールに通わせはじめました。週1回でまだ数回行っただけですが、先日は行く間際になって号泣してしまい、その日は休ませました。

落ち着いてから話を聞くと、「上手になれないから行きたくない」とのこと。「まだまだ今から上手になるんだよ」と言っても効果なし。一緒に通う子は年長もいたり、経験者だったりで、少し差があるようです。先生はなるべく差が出ないように気配りしてくれています。相談してみると、「続けるということの大切さも知ってほしい」と言われました。

確かにそれも納得ですが、もともとサッカーが上達してほしくて始めたのではなく、集団で動くマナーや礼儀などをスポーツを通して経験してほしいと思っていただけなので、サッカーにこだわるつもりは親子ともありません。続けるとすれば子供にはどう伝えればよいのでしょうか。

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ぴっかりさんからのアドバイス

子どもは“いま”を生きている

子どもは、“おもしろい物を見つける”ということにかけては、天才的な面がありますね。道端に落ちている石ころ1つにも目を輝かせることがあるように、大人が気がつかないようなちょっとしたことに、大きな価値を見いだすのです。

子どもが毎日の生活からたくさんのことを学び取っていくのは、すぐ目の前にある現実に心を奪われるように集中できるから。目先のことしか見えないからこそ、たくさんのことを吸収していけるのですね。

大人の論理では、説得しにくい

それとは反対に、先の見通しを持ち、今を堪え忍んで未来に期待をつなぐという考え方は、子どもの最も苦手とするところ。子どもにとっては“いま”がすべてですから、「このまま努力を続けていけば、やがてこうなる」という想像力は弱いのです。

「そのうち上手になるから」「マナーや礼儀が身につくから」というのは大人の論理で、子どもに納得してもらうのはなかなか難しいところですね。

でもだからと言って、すべて子どもの言いなりになる必要はないと思います。先の見通しが立てにくい子どもに代わって、将来的なことをいろいろ配慮してあげるのは、やはり親の役目だと思いますから。では、どうすればよいのか?

ダダをこねながら、がんばる

「上手になれないから」と号泣するお子さんは別の見方をすれば、それだけ「上手になりたい!」という気持ちが強いのでしょうね。やる気がないわけではなく、むしろやる気に満ちあふれているのでしょう。それだけに、すぐにうまくなれないのが悔しいのでしょう。

そういった子どもをリクツで説得しようとしても、なかなか納得してはくれません。「そのうちうまくなるかもしれないけれども、今はうまくないので悔しい」というのが子どもの言い分なのでしょうね。

悔しい気持ちで心がいっぱいになった時、自分でそういう気持ちを静めることは、自我が発達途上の子どもにとっては難しいこと。だから、「やだ〜!」とダダをこねて気持ちを吐き出し、心をリセットしようとするのです。

頑張りたくないのではなく、本当は頑張りたいからこそ、グチを聞いてもらいたいだけ。だからこんな時は「ダダをこねないように説得しよう」と思わず、「グチは聞いてあげるからね。だからもう少し頑張ってみようよ」と声をかけてあげてくださいね。

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