「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

144.戦いごっこに興味がなく、友だちの輪に入れません

ぽっぽさんからの相談 4歳8ヶ月の男の子

息子は穏やかな性格で、戦闘物や戦いごっこに興味がありません。2〜3歳の頃に乱暴ですぐ手を出す友だちを近くで見ていて、恐怖心が育ったことも原因かと思います。性格を尊重してあげたいと思う一方、戦いごっこをしないために仲間に入れないことが気になります。友だちからも一緒に遊んでもつまらないと思われているようで、孤立することが多くなってきました。息子は戦い系が嫌いなだけで、お友達と楽しく遊ぶことは大好きです。孤立しないために好きでもない遊びをすすめるのも気が引けますが、このままでは友だちがいなくなりそうで…。戦いごっこのブームが去る年齢まで待つしかないでしょうか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

子どもの遊びに隠された“意味”

友だちの輪に入らない男の子がいました。そのうち、ひとりでお人形遊びをするようになったので、お母さんはますます心配。でもその後で、急にお友だちと遊びたがるようになったのです。きっと、お人形を相手に友だちと遊ぶ練習をしていたのですね。

いじめられてばかりなのに、戦いごっこに加わる子がいました。悪役にされても楽しそうなので、お母さんの方はイライラ。でもある時期を境に、反撃に出るようになったのです。“自己主張のパワー”に自ら火をつけるため、戦いの輪に身を投じていたのでしょう。

一見、不可解に思える子どもの遊びには、あとになって「ああ、そういうことだったのだ」とわかるような“意味”が隠されていることがあります。ある程度、導いてあげることは必要でしょうが、手を出しすぎずに見守ってあげることも大切ですね。

子どもなりの選択を尊重して

相談のお子さんが戦いごっこに加わらないのにも、なにかお子さんなりの切実な理由があるのではないでしょうか。ひょっとしたら今は“心のパワー”をためている時期なのかもしれません。

内面の準備が整わないうちに無理をさせてしまうと、ダメージを受けやすく、かえって「友だちは怖い」という気持ちを抱え込んでしまうことも考えられます。ですから、お子さんなりのペースにまかせてよいのではないでしょうか。

ホンネの気持ちを認めてあげる大切さ

大人の場合、隣家の奥さんが苦手なタイプで顔も見たくないと思っても、「近所づきあいをうまくやっていくために」とホンネの気持ちを抑え、にっこり笑顔であいさつをしたりしますね。

でも小さな子どもに「ある目的のために、ホンネの気持ちを抑える」ことを要求するのは無理があります。ホンネ丸出しの行動をとるなかで、子どもは「自分というものを知る」必要があるからです。

「自分のホンネがわからない」「自分が何をしたいのか、自分でもよく分からない」という生きづらさを抱えた若者が増えているそうです。そうならないためにも小さいうちは、せめて遊びぐらいは本人の選択にまかせてよいのではないでしょうか。

「あなたはあなたの個性でいいのよ」と認めてもらうこと、「自分は自分で良いのだ」と思える自信が、長い目で見た場合、友だちと関係を結んでいく時の一番の支えになるのだと思います。

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