「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

150.「僕には友だちがいない」と言うようになりました

りんごさんからの相談 4歳10ヶ月の男の子

「友だちがいない」「友だちができない」と言うようになりました。幼稚園の芋ほりで、数の少ない子に他の子が分けてあげている時にほしいと言い出せず、誰も声をかけてくれなかったようです。以前から1人になることは多かったようですが、芋ほりをきっかけに友だちとなじめないことを気にするようになりました。わざわざ友だちと違う行動に出るのですが、2〜3歳でほとんど同世代の子供と接しなかったからでしょうか?神経質で怖がりで、友だちに「遊んで」と言って断られるのが怖いようです。早生まれで体も小さく幼いタイプで、友だちやそのお母さんと話すときでさえ緊張して、顔が引きつることもあります。

1人遊びが上手で、園の先生から「楽しそうに遊んでますよ」と言われますが、本当は友だちと遊びたいのに楽しそうに振る舞っているのではと心配です。また、小学校入学ごろには転勤も決まっており、ますます友だちができずに孤立するのではと不安です。まわりには同じ年ごろのお友だちはおらず、帰ってきたら弟と遊ぶのみです。親にできることは何でしょうか。

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ぴっかりさんからのアドバイス

やっと本気になってきた

友だちは、基本的には、子どもが自分で作っていくものだと思います。ある程度は親の配慮も必要かもしれません。でも、本人がその気にならないことには、いくら親ががんばってもどうしようもない面があります。

「わざわざ友だちと違う行動に出る」とか、「1人遊びが上手」とか、まるで「ボクは友だちがいなくても平気だよ」という感じですね。これでは今まで、お母さんやお父さんの配慮が空回りに終わってしまうことが多かったのではないでしょうか。

人に対して不安や緊張が強いのなら、お母さんのところに逃げてくればいいのに。固まってしまっても、お母さんの手助けを受け入れようとしなかったり、わりと頑固な面もあったことでしょう。そんな感じだと、なかなか応援が難しかったですね。

「泣き言」は成長の印

ところが、お子さんが本気になってくると、泣き言を言うようになるのです。急につらくなってきたというより、「今までもつらかったけど、やっとその気持ちを表現できるようになった」ということでしょう。これは大きな成長の印です。

なぜなら「自分のホンネの気持ちを表現できる」ということは、友だちとの関係には欠かせない力。また、泣き言を言えるようになると、不安や緊張が減ってきます。ですから、最近のお子さんの変化は、いいぞ!いいぞ!という感じですね。

このような変化が出てくると、やがて「自分で友だちを作ろう」とジタバタしはじめるもの。そうなれば、お子さんなりの試行錯誤を長い目で見守ってあげることが一番の応援になると思いますよ。

からんでくる子どもにつきあう

でも、友だちに対して行動を起こし始める前に、お母さんに対する態度が変わってくるかもしれません。泣き言を言ったり、ダダをこねたり、急に甘えてきたりなどなど、今まで以上になにかとからんでくることが増えてくる可能性があります。

「親から離れて、友だちに近づく」なら嬉しいのに、「親によりいっそう近づく」では後退だ…と思ってしまいますね。でもこれは、親を相手に「ホンネの気持ちの表現」を練習してるだけ。これも良い変化ですから、安心してつきあってあげてくださいね。

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