「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

151.問題行動が多く、言うことを聞かない子…何を求めている?

諭吉さんからの相談 4歳0ヶ月の男の子

生後4ヶ月から保育園に通っています。年少になった頃から言葉遣いが悪くなり、物事の切り替えも難しく、友だちにおもちゃを貸すこともできません。集団行動も気分がのればやるけれど、そうでないと見学しているという感じです。自宅では4歳上のお姉ちゃんが2年前に赤ちゃん返りをしてから、ずっとお姉ちゃん中心の生活をしていました。上記のような問題行動が多いので、保育園から療育へ相談へ行くように言われ、テストを受けたりしましたが、特に問題はありませんでした。ただ、気付けば声を出して笑ったり、泣いたりすることが1年ほど前からないように思います。母親である私の言うことと、担任の先生の言うことを聞こうとしません。どのようにこの子と向き合っていったらよいのかわからず、この子が何を求めているのか想像もできず困っています。

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ぴっかりさんからのアドバイス

SOSのサイン

「そんな言葉、使っちゃダメ!」「ちゃんと譲りあって遊ぼうね」と注意する。親としては、当たり前のしつけですね。でも、それでもなかなか行動が改善されないとしたら…。そのような時は、「それが悪いことだと子どももよくわかっている」という場合がほとんどです。

実は、子どもの心の奥に不安・緊張・寂しさ・自信のなさなどが溜まってしまうと、それが重石のようになり、その子本来の理性や意欲が発揮されにくくなってしまいます。そういったSOSのサインが「困った行動」として表れてくるのです。

重石がとれれば、しつけやすくなる

相談のお子さんの場合、“心の重石”は何でしょう?お母さんも気づいていらっしゃるとおり、「お姉ちゃん中心の生活」ということが関係しているみたいですね。「自分に気持ちを向けてもらえない」という寂しさが、困った行動として表れているのではないでしょうか。

よく、「下の子が生まれたら、むしろ上の子の心に配慮した方がよい」と言われますが、それも程度問題。「声を出して笑ったり、泣いたりすることが1年ほど前からない」というのであれば、ずいぶん前から「ボクの方も見てよ」というSOSのサインが出ていたみたいですね。

ですから、家でたくさん甘えさせてあげたり、遊んであげたりしていると、自然に行動が改善されていくはずですよ。ただそうなると、一時的にダダこねが増えると思います。その時の接し方がポイントになりそうです。

受け止めと要求のバランス

子どもの要求をすべて受け入れてしまうと、かえって変なダダこねがいつまでも続きなかなか自立への道を歩んでくれなくなることがあります。時には、「ヤダヤダ言いながらでいいから、やることはちゃんとやろう!」と接していくことが必要ですね。

その方が、子どもも自信を持ち、行動も落ち着いてくるはず。これは、お姉ちゃんに対する接し方についても言えることですね。下のお子さんのSOSのサインに気づかなかったのは、お姉ちゃんの行動に振りまわされてきて、お母さんが余裕を持てなかったからなのかもしれません。

親子で一緒にじゃれあったり、冗談を言いあって盛り上がったり…ということでは甘えさせてあげてください。でも、度を過ぎた要求には、いくらダダをこねられても応えなくていいのです。そのほうが子どもにも素直さが出てきて、楽しい親子関係になっていくはずですよ。

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