「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

164.「泣くな」と教える義父のしつけ、受け入れるべき?

UMさんからの相談 3歳6ヶ月の男の子

今年3月から義父の家に同居を始めました。この義父が、長男が泣いたりぐずったりすることを問題視して、ことあるごとに「泣くな」「それじゃママが大変だ。少しは我慢しなさい」などと諭すのです。明らかに逆効果だと思うのですが、義父にわかってもらえるように説明すべきでしょうか?それとも、私が泣くことを受け入れて気持ちを汲むように接していけば、義父がそういった説教を日常的にしていても、大丈夫でしょうか?
同居してからの子供の様子を思い出してみると、義父に言われたことを守ろうと頑張ったのに思うようにならず、ヤケを起こしている部分も大きいと思います。ただ、義父はとても子供たちを可愛がってくれ、よかれと思って言ってくれているのもわかるので…どうしたものか悩んでしまっています。

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ぴっかりさんからのアドバイス

「よい子は泣かない」という昔の“常識”

「泣くことは、心の自然な癒しのメカニズム」という知識がなかった昔の子育てでは「いい子だから、泣くな」という考え方は“常識”でした。もっとも、昔の子どもはパワフルでしたから、そんなふうに言われても、がまんしなかったと思いますが。

今は、社会全体に、「気持ちをしまい込んでしまうことの弊害」が広がっているので、“子どもの泣きを受けとめる”ということはとても大切なこと。でも、そういったことを義父さんにわかってもらうのは、なかなか難しいかもしれませんね。

子どものもつ回復力

現在子育て中のお母さんでも、「泣かない子どもが良い子」と思い込んでいる方はたくさんいることでしょう。そういったママ友に理解してもらうことが、人間関係的に難しい場合もあるでしょう。でも、親が思っている以上に、子どもは回復力をもっているものです。

「泣く」ということ以外でも、子育てをしていると、“わが子の敵”としか思えないような人と遭遇することがあります。「お友だちによるいじめ」「先生の心ない言動」「身内からのつっこみ」などなど、いつも親が守ってあげられるとは限りません。

でも、ご心配なく。あとからこっそりフォローしてあげれば、大丈夫なのです。「ママだけは、ボクの気持ちをわかってくれる」という安心感さえあれば、子どもがもともともっている自然な回復力が、ちゃんと発揮されるのですから。

行動することと、受けとめること

親がなんとかできることなら、なんとかしてあげたい。でも、そうもいかないこともたくさんありますね。そういう時に、限界を超えて「なんとかしなくては!」とあせってしまうようなら、ちょっと自分の気持ちを振り返ってみるといいかもしれません。

もし、「子どもにぐずぐず言われたくない。だから、あの人に変わってほしい」という気持ちがあるのなら、ちょっと待って。それって、「泣いていいよ。ぐずぐずいっていいよ」という子育てとは正反対ですから。子どもはぐずぐず言うなかで、自己回復していくのです。

「子どもを守るために、親である私がなんとかしてあげなくっちゃ」と、あまり思い詰めてしまうと、子どもはお母さんのことが気の毒になり、グチをがまんするようになるかも知れません。「聞くだけ聞いてあげ、あとは、子どもの回復力にまかせる」という感じのほうが、かえって風通しの良い親子関係になりそうですよ。

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