「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

200.急に人見知り、場所見知りに。なぜ?

たーくんままさんからの相談 3歳7カ月の男の子

これまであまり人見知りをしなかった子なのですが、今年の夏頃から急に人見知りが始まりました。初めての人の前では私の後ろに隠れてしまい、挨拶をさせようとしてもなかなかできません(家の中ではペラペラ喋っている元気な子です)。また、初めて行く・久しぶりに行く場所になかなか慣れないので困っています。初めて行く公園などではすぐに遊ぼうとせず、5分位「帰る」などとグズグズしてから活動を開始します。安心すると思いっきり楽しそうに遊んでいるのですが…。どうして急にこのようになったのか、また今後が心配です。今月末には3歳児検診もあるのに…、本当に頭が痛いです。アドバイス宜しくお願い致します。

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ぴっかりさんからのアドバイス

成長の節目に起きること

人見知りは、子どもによってずいぶん違います。ほとんど人見知りがないまま大きくなってしまう子もいれば、人見知りがひどくて大変な子もいます。その違いはどこからくるのかというと、“外”に対する緊張の度合いです。

3歳という年齢は、成長の節目に当たります。母子べったりの“内”中心の段階から、友だちとの関係という“外”に関心が向く段階への移行期。今まで以上に、“内”と“外”の違いが意識されるようになるので、不安や緊張を感じやすくなるのです。

不安や緊張を感じやすいタイプの子にとって、人見知りは、とても大切。というのも、人見知りは、不安や緊張を解消するための自然なプロセスだからです。親から見れば心配でしょうが、子どもの成長にとって、人見知りは必要な行動なのです。

“外”に慣れるためには

“外”を意識して不安や緊張が高まった時、子どもは親にまとわりついたり、親の陰に隠れたりします。これは「安全な場所を知っている」「自分で自分の身を守る行動ができる」という点からして、とても賢い選択です。

グズグズ言うことも、必要な行動。子どもの泣きごと・ダダこね・甘えは、ストレスや緊張を解消するシステムです。安全な場所に隠れ、マイナス感情を吐き出しているうちに、緊張は自然に小さくなっていくのです。

だとすると、「すぐに遊ぼうとせず、5分位、帰る!などとグズグズしてから活動を開始します」という様子は、なかなかいい感じですね。「時間が経てば、だんだん慣れていくのものだ」という発見は、子どもにとっても大きな意味があります。

人見知りをしない子

“外”に対する緊張の度合いが小さい子は、人見知りをほとんどしないかもしれません。ですが、本当は不安や緊張があるのに、親を安全基地として利用しない子は、手がかからないようでいて、あとから心配な行動が増えてきてしまうことがあります。

友だちを見て固まってしまうが、泣くわけではなく、親を安全基地として利用しようとするわけでもない。あるいは、本当は不安なくせに平気な顔をしながら、公園の外に一人でどんどん逃げてしまう…。そんなタイプのお子さんは、配慮が必要です。

そんなタイプの子も、相談のお子さんのような感じになってくれば、それはとても良いこと。親としては手がかかり心配でしょうが、自然な成長のプロセスが進んでいるので、あとは時間が解決してくれるはずですよ。

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