「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

204.“いやいや期”を上手に乗り切る方法を教えてください

かもめ食堂店主さんからの相談 1歳11カ月の女の子

夫、私、娘の3人家族です。マニュアル通りの“いやいや期”がやってきました。何をするにも必ず「いや」と言ってみせます。おむつを替えるのも「いや」、お片づけするのも「いや」、外出先から家へ帰る時の「いや」はかなり手ごわくて困っています…。というよりは対処の仕方についてこれでいいのから…、と毎回疑問を抱いています。「いやいや」という娘に他のもので気をそらす作戦はもう通用しません。「いやいやじゃないぞぉぉ〜」と逆にふざけてじゃれる作戦も効き目なしです。そんな私の残る作戦は

「もの(ジュースやお菓子)でつる作戦」
「『コワイ、コワイが来るよ』という脅し作戦」
「ママ先に行っちゃうからね、バイバイ作戦
(これは外出先から家へ戻る時です)」

いまのところはなんとかこんな風にして凌いでいますが、これで本当にいいのだろうか、他になにかいい方法がないのだろうかと頭を悩ませています。この『いやいや期』を上手に乗り切る方法があればぜひ教えてください。

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ぴっかりさんからのアドバイス

“いやいや期”の正体

ご愁傷さまです。ついに恐れていた事態が!という感じですね。でも、どうして“いやいや期”なんかが来るのでしょう? 反抗期がもつ成長的な意味を知っておくと、対処法がわかりやすくなりますよ。まずは、「敵の正体を知れ」です。

反抗期の一番大きな意味は、自立への第一歩ということ。赤ちゃんの心は、ママと一体化していて、「ママはぼくで、ぼくはママ」という状態です。でもずっとこのままでは、“自分”というものができていきません。そこで反抗することによって、“ママとは違う自分”という存在を創りあげていくのです。

だったら、もう少しまともなことを主張すればいいのですが、非力な子どもはリクツでは親に言い負かされてしまう。ですから悲しいかな、「右と言えば左、左と言えば右」みたいな主張しかできないのです。これを「わからんちんの大馬鹿もの!」と見るか、「ない知恵を絞って、けんめいに自己主張の練習をしている」と感じるか、ですね。

自己主張の練習試合

反抗が“自己主張の練習試合”のようなものだとすると、戦いたくない親を、子どもは無理やりリングに引きずり込もうとします。ここで試合を早く終わらせるには、とりあえず、両極端な2つの方法が思い浮かびます。

ひとつは、いきなり子どもをノックアウト、「いやいやなんか、許さない!」と親が恐怖と弾圧で、子どものダダこねを封じてしまう方法。もうひとつは、いきなり親がノックアウト、「わかった、わかった」と子どもの言いなりになる方法です。

その他、反抗封じのうまい方法があれば、親は楽できます。でもそれでは、“自己主張の練習試合”ができなくなり、成長への影響が心配。ですから、相談者の“いやいや封じ作戦”がうまくいったり、うまくいかなかったり…みたいな感じは、実はGOODなのです。

時期が過ぎるのを待つ

どんな工夫をしても、いやいやはなかなか封じ込められないし、封じ込んでしまっては問題。だとしたら、「時期が過ぎるのを待つ」しかありません。自立に必要な自己主張が達成されると、反抗はウソのように収まっていきますから。

ヤダヤダは、基本的には言わせておくしかないでしょう。ある程度泣いて、わめいて満足したら、ゴロニャ〜ンと落ち着きますから。それよりも、親自身がイライラをためないようにするのが、一番のコツかもしれませんね。

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