「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

212.「小学校が怖い」「行きたくない」と、家に戻ってきてしまいます

ゆうせいママさんからの相談 6歳10カ月の男の子

4月から1年生になり、1週間はとても楽しく元気に通っていました。ところが、学校でなく学童保育で先生に叱られたことがきっかけで、学校を脱走してきます。

嫌なことがあっても逃げていてはダメと話したのですが、怖い、行きたくないと大泣きで戻ってきてしまいます。担任の先生と相談し、学童保育はしばらく休ませ、いままでのようにスムーズに登校できるまで様子を見よう、ということになりました。ひとりっこのせいか、性格か、いつも自分の天下。兄弟にもまれていないからで…。

表面上は強気な子ですが、親が思う以上に繊細ではと担任の先生からもお話がありました。かなりのハイテンションで通っていたので、いつかは…、と思っていた矢先でした。親としては、はきだせるだけ話を聞き、見守るしかないのですが…。

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ぴっかりさんからのアドバイス

見守れる子ども・見守れない子ども

幼稚園や保育園と比べて小学校は、子どもにとって、別格の雰囲気が感じられる場所。ですから最初のうちは、緊張しすぎたり、不安を感じたりということがあっても不思議ではありません。基本は「長い目で見守っていると、そのうち…」なのですが。

しかし中には、「落ち着いて見守る気になれない」というタイプのお子さんがいます。それは行動が不可解で、ホンネの気持ちが分かりにくい場合です。ご相談のお子さんも、そのようなケースにあたるのではないでしょうか。

ナゾの行動?

「最初の1週間、楽しく元気に通っていた」のは、なんだったのでしょう? 学童の先生に叱られたのが嫌なのに、なぜ学校を脱走するのでしょうか? 脱走をする前に、まずは「お家に帰る!」と先生にダダをこねるのが普通なのでは?…などなど。

「強気のようで、弱気?」という性格も、お母さんから見ると、イマイチ理解しにくい点でしょう。子どもの気持ちが分かりにくいと、親は霧の中を歩いているような気持ちになり、「そのうち、なんとなかるさ」という安心感を持ちにくくなってしまいますね。

気持ちが分かりにくいわけ

気持ちが分かりにくいのは、ホンネの不安や緊張を隠して頑張ろうとするタイプのお子さんだからだと思います。実は最初から、学校に対する不安・緊張が強かったのではないでしょうか。でも平気な振りをして無理をしたので、リバウンドが出てしまったのでしょう。

慣れない学校生活にへとへとだと、一刻も早く家に帰ってのんびりしたいもの。そういう意味で、学童保育は嫌だったのかもしれません。だけど、そんなホンネを隠して、「学校は平気だけど、学童の先生がイヤ」というポーズをして見せていたような気がします。

「いつも自分の天下」というのは、気が強いからではなく、人に対して自信がなく、不安でいっぱいだからなのでしょう。不安や緊張を見せることさえできないくらい、繊細な恐がりさんなのだと思います。

ナゾの行動の裏にある、そんなお子さんの本当の姿を想像しながらつきあっていくと、だんだんホンネの気持ちを明かしてくれるようになると思います。ホンネのグチが言えるようになると、学校から逃げてくることもなくなるのではないでしょうか。

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