「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

215.お爺ちゃんに乱暴され、怖い夢を見る子ども。どうすれば?

ともたんさんからの相談 5歳8カ月の男の子

夫婦共働き、5歳の長男と2歳の妹の4人家族です。幼稚園が終わってから私達が帰宅するまで、私の実家に預けていました。爺は、婆や私の目を盗んでは、長男が泣くと大声で怒鳴ったり、叩いたりしていました。気づくたびに、私も爺に注意をしましたが、まったく悪いことをしたと思っていなく、「子どもなんて、すぐ忘れる」と開き直ります。婆が爺に注意をすると、婆が寝ている時に頭を思い切り踏みつけたり、長男の顔をたたき、赤く腫れたこともあります。
このことがあってから、実家ではなく、私の家に婆が来て、帰宅する間、子どもたちを見てもらっています。長男を爺から遠ざけるためにしているのですが、悪いことをしていると思わない爺は、長男に声を掛けたりしてきます。そのたびに子どもは、「夢に爺が出てきて、怒られたり叩かれたりして怖い」と言います。
長男が怖い夢を見ないようにするには、どうしたらよいでしょうか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

立派な幼児虐待

本来だったら孫を可愛がってくれるはずの自分の父親が、こんな行動をしてしまうなんて、悲しすぎますね。でも今は、「どうすれば、お子さんを守ってあげることができるか?」が、最優先課題ですね。

「頭を思い切り踏みつける」「顔をたたいて、赤く腫れた」といったお父さん(爺)の行動は、完全に一線を越えてしまっています。立派な幼児虐待であり、しかも、一歩間違えると、取り返しのつかない事態も考えられそうです。

実際の危険性がなくならない限りは…

あなたひとりで言っても聞かないのだとしたら、お母さん(婆)やご主人と一緒に、きちんとした場を設けて、申し入れをするべきでしょう。それでも聞かないのであれば、公的な機関に相談して、第三者からお灸をすえてもらう必要もありそうです。

実際の危険性が続くようであれば、どんな接し方をしてあげたとしても、お子さんの不安は解消しません。まずは親が、「絶対、守ってあげる」と、断固たる態度をとってあげることが不可欠だと思います。

夢の役割

安全が確保されたとしても、お子さんは、恐怖心を引きずってしまうかもしれません。「どうすれば、心の痛手が回復できるのか?」という点からすれば、怖い夢を見ることは、悪いことではありません。夢には癒しの効果があるからです。

不安や恐怖心は、「感じないふり」をして、心の奥底に押し込めることができます。そうなると、親から見ると、「怖がらなくなった」と喜びたくなるかもしれません。でも、心の中に押し込めてしまったマイナス感情は、後になって面倒な影響が出てくることがあります。

マイナス感情は、十分感じてあげることによって、消えていきます。子どもの場合なら、「こわい!こわい!」とたくさん親に向かって表現することにより、だんだん恐怖心が吐き出され、小さくなっていくのです。

心の中に押し込めた恐怖心は、夢という形で味わうことによっても、小さくなっていきます。さらにそれを、「怖い夢を見た」と親に訴えることにより、ますます心の痛手は解消していくのです。ですから、「怖かったねえ」と抱きしめてあげるのが一番ですね。

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