「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

217.下の子が生まれてから、上の子が情緒不安定に。

としこさんからの相談 6歳の男の子

6歳になったばかりの年長の息子の事で相談です。 保育所に通っていますが、2週間ほど前から行きたくないと暴れ、泣きわめきます。行きたくないからと休ませては、繰り返すと思い、一時間ほど説得して、なんとか行っている状態です。保育所に行くと、泣くことはなく楽しく過ごしているようで、帰りも楽しかったなどと話してくれます。
あと、感情の浮き沈みがかなり激しく、さっきまで笑っていたかと思うと、急に怒りだしたりします。怒りがひどい時は叩いてきたり、「ママ死ね」「殺す」などと言います。 なるべくこちらも感情的に怒らないようにはしていますが、やはり死ねなどと言われて、心が痛いです。きつく叱った方がいいのでしょうか?この状態が始まったのは、私が下の子を出産して退院してからです。甘えかと思い怒らず受け止めようと思っていたのですが、あまりにひどいので心配です。あと、叩いてきたあと、自分の顔をひっかいたりもします。 大丈夫でしょうか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

下の子が生まれると…

下に兄弟ができるということは、小さい子どもにとっては、重大事件です。「赤ちゃん、かわいいな」という気持ちはあったとしても、やはりライバルの出現は、大きなショック。「ママをとられてしまう」という不安は相当なものです。

そういった不安を解消するための最大のアイテムは、“赤ちゃん返り”や“ダダこね”。子どもは、不安や心の痛手を解消し、事態を乗り越えていくために、こういった行動をとるのです。それはいわば、成長に必要な行動と言えるでしょう。

それでは、相談のお子さんの行動は、「受け止めてあげるしかない」のでしょうか?そんなことはありません。実はお子さんの行動は、“赤ちゃん返り”や“ダダこね”ではなく、それをがまんしている行動だと考えられるからです。

困った行動は、がまんの表れ

ママと赤ちゃんは家にいて、自分だけ保育所へ行かなくてはならないのは、寂しいことでしょう。でも、「ママと一緒でないと、寂しい」とか、「赤ちゃんは、ママと一緒でずるい」といったような表現はしないのではないでしょうか?

「寂しい、寂しい」「ママと一緒がいい」と、ママにすがって泣くのなら、それはストレートな表現ですね。でも、ストレートなホンネの表現ができず、平気な振りをして無理に頑張ろうとすると、怒りの爆発のような状態になってしまい、かえって収拾がつかなくなってしまうのです。

「ママ死ね」「 殺す」という言葉は、穏やかではありません。でも、こういった言葉も、ホンネをストレートに表現できない子どもによく見られることです。「ママはボクこと、嫌いになったの?」「赤ちゃんの方がいいんでしょ!」と、正直に自分の気持ちを表現できるようになると、こういった極端な言葉は減ってくるはずです。

接し方のコツ

基本的な接し方のコツは、変な行動を受け止めようとするのではなく、その裏にあるホンネの寂しさのほうを見抜いてあげるようにすることですね。「寂しいよね」と、ホンネの気持ちを代弁するような声かけをしてあげるのもいいでしょう。

あまりにもすねたような言動については、叱ることも必要でしょう。そのかわり、甘え泣きやホンネのグチや出てきたら、しっかりと受け止めてあげてください。ストレートな“赤ちゃん返り”や“ダダこね”ができるようになったら、だんだん行動は落ち着いてくるはずですよ。

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