「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

155.ショックな体験をした娘。心の傷が心配です…

まっきぃさんからの相談 2歳2ヶ月の女の子

散歩中、知らない中年女性が娘と手をつないできました。私は幼少の頃、中年男性に常習的に自宅へ侵入される被害にあっており、今回も「なんですか?」と言ったものの、娘を守るような行動をとれませんでした。
この後、娘は人見知りがひどくなりました。そこで家事なども忘れて、娘が安心するまで付き合おうとしました。でも、1〜2週間経つと私がもたなくなってしまい、我慢して泣いてもらう方法にしました。ところが私の家事を邪魔したり、1日1回は大泣き…疲れ果ててしまいました。接し方が間違っているのでしょうか? いつまで娘に付き合えば心の傷が癒えるのでしょうか?
ついに私が、幼少の頃の苦しい記憶がよみがえって「かあちゃんも悲しかったんだ」と号泣してしまったら、娘は何も言わずに私を抱きしめて、頭をなでてくれました。娘に、私は何をしてあげたらいいでしょうか。

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ぴっかりさんからのアドバイス

子どもが持つ回復力

確かにお子さんにとっては、ショックな出来事だったかもしれませんね。お母さん自身も小さい頃に不快な体験をされたのであれば、なおさらわが子に心の傷が残らないようにしてあげたいですね。

でも、大人が想像する以上に、子どもは“自己回復力”を持っているものです。子どもがショックな体験をした時、周囲の大人が心がけるとよいのは、子どもがもともと持っている回復力を邪魔しないような対応です。

“1段階回復”と“2段階回復”

自己回復の仕方には2通りあります。ショックを受けたら、すぐその場で泣いたりわめいたりした場合。泣くことは心の癒しに必要な行動ですから、このような時は、無理に泣きやませようとしないで「怖かったね」と共感しながら抱きしめてあげ、心ゆくまで泣かせてあげるとよいのです。

すぐに泣く子は見た目は派手ですが、そのぶん回復力も強い(1段階で立ち直る)ので、トラウマとして残る心配は少ないのです。ところが、大きなショックを受けたはずなのに、それほど泣かなかったり、固まったままだったりといった場合は、少し経過を見てあげる必要があります。

そういう子どもの場合は、2段階で回復していくはずです。まず第1段階は、「他の人を近づけず、さなぎのように自分自身の中に閉じこもっている」という状態です。子どもによっては、平気な顔で過ごす場合もあります。

第1段階で心のパワーを充電した子どもは、自然に第2段階に移行していきます。それは、「妙に不機嫌になり、周囲の人に当たる」という状態です。これは、無力感に陥っていた状態から、自分自身の力を再認識するため、“自己主張”の練習を始めたのです。

お母さん自身の自己回復

第2段階での対応は、もうショック体験どうのこうのは忘れて、このコーナーでたびたびお話している「ふつうのダダこねに対する接し方」でOK。そのほうがお子さんだって、思い切って力が出せるはずですよ。

お母さんが、子どもの頃のショックな体験を引きずっていらっしゃるのは、その時、気持ちを吐き出すことができなかったからではないでしょうか? だとすれば、泣いているお母さんを娘さんが抱きしめてくれたのは、「ママ、それでいいんだよ。悲しい時は、泣けばスッキリするからね」と言いたかったのかもしれませんね。

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コメント
    • gonsさん、こんにちは。
      ご愛読ありがとうございます。育児のまぐまぐ担当の青木と申します。
      ダダこねについては、こちらの記事が参考になるかと思いますので、どうぞご覧ください。
      http://ikuji.mag2.com/pikkarisan/048.html

    • 2009年04月06日 19:54
    • まぐまぐ青木
    • 「ふつうのダダこねに対する接し方」って、どこで見れますか?
      常日頃から見ていないので、どこを見れば情報を得られるか教えて下さい。

    • 2009年03月25日 12:47
    • gons
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